【読書のススメ】アンコンシャス・バイアス - 私たちは無意識の偏見とともに生きている
みなさま、「アンコンシャス・バイアス」をご存知ですか?英語が得意な方は問題ないやつですね。日本語で言うと、「無意識の偏見」ってやつです。
最近、この「アンコンシャス・バイアス」(無意識の偏見)について勉強する機会があったので、忘れないうちに概要と参考になった本をまとめていきます。
- 「アンコンシャス・バイアス」とは
- 「アンコンシャス・バイアス」はなぜ生じるのか
- 「アンコンシャス・バイアス」への対処法
- 「アンコンシャス・バイアス」を勉強する際に参考になる本
- 【追記】ANN Newsを見て感じた違和感
「アンコンシャス・バイアス」とは
日本語訳は「無意識の偏見」です。私たちは皆、「無意識の偏見」とともに生きています。おそらく、「無意識の偏見」がない人はいないと思います。
「無意識の偏見」がどういうものかというと…
- 男らしさ・女らしさ、などの性別に関する偏見
- ゆとり世代・Z世代、などの世代に関する偏見
- A型らしさ・B型らしさ、などの血液型に関する偏見
- 若者は●●に強い・年配者は△△に弱い、などの年代に関する偏見
など。他にもいろいろあるようです。私たちは、ありのままに認識することはできない、ということを肝に銘じて、日々を過ごした方が良さそうですね。
ちなみに、「偏見」と聞くと、ネガティブな印象がありますが、「アンコンシャス・バイアス」にはネガティブなものだけではなくポジティブなものもあります。
※興味がある方は、内閣府男⼥共同参画局による調査結果もぜひご参照ください!
『令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究』
https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/seibetsu_r04/02.pdf
「アンコンシャス・バイアス」はなぜ生じるのか
以下、本から引用します。
危険を経験した人類は、次にその場面に遭遇した際に、即座に危険と判断し、回避策を講じてきました。これを繰り返して経験を記憶し、判断して危機から逃れられるようになりました。過去の経験から身につけた判断能力を無意識に活用することにより、瞬時に情報を取捨選択して生き残ってきたのです。
引用:パク・スックチャ『アンコンシャス・バイアス—無意識の偏見— とは何か』 ICE新書
私たちの脳には、実に毎秒1,100万件もの情報が入ってきます。このうち、意識的に処理できるのはわずか40件ほど。無意識的に素早く処理していかないと到底追いつきません。そのため、過去の知識や経験をもとに「近道」=バイアス(偏見)を使うのです。
引用:パク・スックチャ『アンコンシャス・バイアス—無意識の偏見— とは何か』 ICE新書
効率よく生きていくために、バイアスはどうしても必要になる。ただ、そのバイアスがいつも正しいとは限らない、ということですね。この辺の内容は、ダニエル・カーネマンの『ファストアンドスロー』も参考になると思います。
「アンコンシャス・バイアス」への対処法
この対処法については、様々なWebメディアに掲載されていますし、以下に紹介する書籍に記載があるので、ここでは割愛します!
「アンコンシャス・バイアス」を勉強する際に参考になる本
アンコンシャス・バイアスを理解したい方へ、おすすめな本のご紹介です!
『アンコンシャス・バイアス—無意識の偏見— とは何か』 ICE新書
『アンコンシャスバイアス研修はなぜ機能しないのか』 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文
本を読むのが苦手な方は、以下の本が良いかもしれません。
『「アンコンシャス・バイアス」マネジメント―最高のリーダーは自分を信じない』かんき出版
【追記】ANN Newsを見て感じた違和感
ここまでの話で理解いただけた方は多いと思いますが、アンコンシャス・バイアスはほとんどの人間が持っており、学生も社会人も影響を受けています。このことから、特定の対象に限定して説明することは危険ではないかと考えています。
下記のANN Newsでは、ビジネスの場におけるアンコンシャス・バイアスについて触れられてはいるものの、教育現場(学校)についての言及の割合が大きすぎるように思いました。(教員へのインタビュー内容と「アンコンシャス・バイアス ⇒ 子どもへの影響大」というテロップが表示されるが、企業に関しては特に言及されない)これだと、学校の印象が強すぎて、企業での対策に考え至る人が少ないのではないでしょうか…?企業で働く中で、社会人の多くがアンコンシャス・バイアスの”加害者”にも”被害者”にもなり得るという感覚があり、苦しむ人・悩む人も多いように感じています。できれば、企業においての難しさについても明確に触れていただきたかったな…と。顔出しインタビューが難しいのは重々承知しているので、何かしらの形でリアルな声を伝えていただきけると、企業での対策の必要性に考え至る方が増えるのではないかと思いました。
【人気】「無意識の思い込み」大人が学べる教室(2022年12月3日)
ちなみに、ニュースキャスターの安藤優子さんがテレビ局内の偏見(女性の働きにくさ)について以下の動画で語っていました。ニュース番組でこの話題に触れること自体が難しいのかもしれませんね。
※安藤さんの登場は、以下動画の【3:20】くらいからです
アンコンシャス・バイアスについての理解が広がり、働きやすいと思う人がもっと増えますように!
今回は以上です。
無意識の偏見とうまく付き合いながら生きていきたいですね!