お茶大3年次編入試験体験記|Step4. 筆記試験に向けて勉強する
本記事は、お茶の水女子大学文教育学部人間社会学科 (教育科学主プログラム)の3年次編入試験 社会人特別入試の合格体験談です。合格に至るまでの思考経路を簡単にまとめています。編入学を志す方のお役に立てれば幸いです!
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さて、今回は「Step4. 筆記試験に向けて勉強する」です。
4-1.専門科目の勉強をする
1か月に10~15冊ほど本を読み、それを自分なりにまとめていく、という勉強の仕方をしました。予備校で勉強すれば、もう少し限定できるのかもしれませんが、起きている事象の背景や因果関係を理解できないと覚えられないので、効率よく勉強することは諦めました。それぞれ、自分にあった勉強法があると思うので、こういう人もいるんだな、程度に見てもらえたらなと思います。
※私はおそらく、多読⇒本を絞り込む⇒資料にまとめながら理解する⇒まとめた資料をもとに友人とディスカッション、という勉強をするタイプです。
※本を読んで資料にまとめるスピードは人それぞれだと思うので、一日何時間勉強した、等の情報は出しません。ご自身のペースに合わせて、読むべき本を選別し、計画を立てていただければと思います。
※シンプルに勉強したい人は、以下の礼二郎さんのツイートを参考にしてみてください。
いろいろありますが特に重宝したのは
— 礼二郎 (@sumaho_daisukii) 2022年4月9日
・教育の社会学
・教育思想史
・社会学(ギデンズ)
・教育言説の歴史社会学
あたりでしょうか!教育社会学が専門だったので社会学が多めになっています!実際は自分のやり…
続きは質問箱へ #Peing #質問箱 https://t.co/6Jy7UMCHUK
※独学や勉強に関する本で好きなのは以下の2冊です。他にもいろいろありますが、薄くて読みやすい本を紹介します。
- 『東大教授が教える独学勉強法』https://amzn.asia/d/bZmqGlG
- 『勉強の哲学 来たるべきバカのために』https://amzn.asia/d/5VHsyxx
ということで、この期間に読んだ本で、専門科目の勉強に役立ったと思うものを以下にまとめます。人によってぴんと来る本は異なると思うので、いろいろ探してみてください。
▼土台をつくるための放送大学教材
私も友人から教えてもらって知りました。放送大学の教材は本当にわかりやすくてお勧めです。下記で紹介する本を理解するための土台をつくるために読むと良いと思います。私はこの教材(特に上の2つ)を繰り返し読みました。タイミングがあえば、Radiko等で講義を聴講できるのも良いところです。「大学ってこんな感じだったよな」「合格したら、こんな風に授業を受けるんだよな」という感覚を少し思い出す、イメージすることでモチベーションを維持するためにも聴講していました。
- 『現代教育入門 (放送大学教材)』※特におすすめ https://amzn.asia/d/5VHsyxx
- 『教育社会学概論 (放送大学教材)』※特におすすめ https://amzn.asia/d/5VHsyxx
- 『心理と教育へのいざない (放送大学教材)』https://amzn.asia/d/7UMWwyF
- 『戦後日本教育史 (放送大学教材)』https://amzn.asia/d/dIdUOu2
▼教育学の全体像をなんとなく理解する
- 『教育学をつかむ 改訂版 (テキストブックス[つかむ])』https://amzn.asia/d/6jEVyLn
- 『絵で読む教育学入門』※超入門書。息抜きにどうぞ https://amzn.asia/d/gE2yzsd
▼教育社会学についてなんとなく理解する
- 『教育の社会学 新版- 〈常識〉の問い方,見直し方 (有斐閣アルマ)』https://amzn.asia/d/ft6Fl7i
- 『放課後の社会学』https://amzn.asia/d/gErY7GD
※社会学については、以前に勉強したことがあったので、大枠の理解はできていました。その時は、ギデンズの『社会学』を日本語・英語でざっと読みました。また、社会学や社会思想史の入門書などを10冊程度読みました。
▼教育思想史や教育史について、なんとなく理解する
- 『教育思想史 (有斐閣アルマ)』https://amzn.asia/d/abl6CcW
- 『教育の歴史と思想 (ミネルヴァ教職専門シリーズ 2)』https://amzn.asia/d/8uHjvmx
▼教育格差についてなんとなく理解する
- 『教育格差の社会学 (有斐閣アルマ)』https://amzn.asia/d/c3LxNlA
- 『現場で使える教育社会学:教職のための「教育格差」入門』※教職の方のリアルな声も反映されており、理解が深まります https://amzn.asia/d/6OozeM
▼現代教育の流れや問題点について、なんとなく理解する
キーワードを網羅するために、『最新教育動向2022』を軸にして勉強しました。また、研究者によって何を課題とするかが異なるので、同じキーワードやテーマについて書かれている本を比較し、自分なりに構造理解をしていく、資料にまとめていく、ということをしていました。(同じ内容だが、本によってキーワードが異なる、ということもあったので、この勉強の仕方はおすすめです)ちなみに、この時に作成した資料はパワポで約100ページ。PDFに吐き出してスマホで見ることもできるので、手軽に振り返りできます。試験前に振り返るのにも役に立ちました。
- 『最新教育動向2022 必ず押さえておきたい時事ワード60&視点120』※きっと来年も新しいものが出ると思います https://amzn.asia/d/ggmNIjd
- 『流行に踊る日本の教育』※誤字脱字は多いですが、研究者の方々の熱い思いを感じることができます https://amzn.asia/d/fUctqaZ
- 『教育論の新常識-格差・学力・政策・未来 (中公新書ラクレ, 740)』https://amzn.asia/d/fFCCo6B
- 『検証 日本の教育改革――激動の2010年代を振り返る』https://amzn.asia/d/heNjiSc
- 『社会を結びなおす――教育・仕事・家族の連携へ (岩波ブックレット)』※戦後日本の社会構造についてはこれが一番理解しやすいと思います。薄くて読みやすいです。https://amzn.asia/d/b5AEO2W
- 『学力を育てる (岩波新書 新赤版 978)』https://amzn.asia/d/eRKhi9n
- 『教育は何を評価してきたのか (岩波新書)』https://amzn.asia/d/dMUNthk
- 『第四次産業革命と教育の未来 ポストコロナ時代のICT教育 (岩波ブックレット)』※これからの教育を考える上で、とても勉強になりました。これも薄くて読みやすいです。https://amzn.asia/d/dCGPxFR
- 『コロナ後の教育へ-オックスフォードからの提唱 (中公新書ラクレ, 708)』https://amzn.asia/d/0yIS3NR
4-2.英語の勉強をする
私の課題は英単語なので、基本は英単語を覚えることしかしていませんでした。お恥ずかしいことです。
英単語の勉強で使ったのは『英単語ターゲット1900 6訂版 (大学JUKEN新書)』です。この単語帳を選んだのは、アプリが良くできていると思ったから。予備校に行くより断然安いと思ったので、迷わず課金しました。
英単語ターゲット1900
長文対策は礼二郎さんの情報を参考に、東大の過去問を解きました。要約の問題ではありますが、1文ずつ日本語訳ができるかの確認をするのに使いました。
東大の英語 要約問題 UNLIMITED (難関校過去問シリーズ[特別編])
※礼二郎さんの記事はこちら
また、過去問でUNESCOやOECDのレポートが問題になっていたので、UNESCOやOECDの最近のレポートを確認し、どのような内容について論じられているのかを、日本語・英語でざっと確認していきました。結果、まったく違う内容が出ましたが、自分の英語力の低さを認識し、もっと勉強しないとやばい、と自分を追い込むためには良かったです。サクサク読めるようになりたい…
加えて、専門科目対策で整理した最近の教育のキーワードを、それぞれ英語で確認していきました。ポイントになる言葉の意味がわかるだけでも、英文はぐっと読みやすくなるものです。
5ページ目は以上です!
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